空港検査をスムーズにするには／ホームメイト

テロ行為の防止

2001年（平成13年）に起こった「9.11米国同時多発テロ」以来、空港や飛行機でのテロ攻撃のリスクは世界中に知れ渡り、航空業界に大きな影響を与えました。搭乗前に乗客や荷物を検査することで、危険物を機内に持ち込ませず、テロを未然に防ぐ効果があります。

犯罪の防止、危険物の除去

空港保安検査で麻薬や危険物質を発見した場合は、係員が即座に回収。また、一見違法性がなくても、渡航先の国への持ち込みが禁止されている物も存在します。法律や環境維持の観点から、食品や薬品に規制がある場合もあるのです。これらもまた、持ち込み・持ち出しを防ぐことで、空港の安全のみならず、国家の治安を守ることにもつながります。

国境警備

多くの国では、入国時にパスポートやビザの提示が必要。入国審査時には、不正入国や移民ビジネスなどの不法行為を未然に防止するために、入国審査官による厳密な調査が行われます。

入国審査官は、乗客の国籍や目的地、滞在期間などを確認し、怪しいと判断した乗客の入国を拒否する権限を持っているのです。

乗客の手荷物検査

乗客の手荷物検査は、X線検査と手荷物検査の2つの方法で実施。X線検査では手荷物の中に隠された金属や爆発物を検出し、手荷物検査では手荷物を開封して中身を確認します。

手荷物には、液体の持ち込みを制限。100ml以下の容器に入った液体を透明なビニール袋に入れた状態で、1人1袋まで機内に持ち込めます。

また、飛行機に搭乗する前には、金属探知機検査を受けるのがルールです。ナイフや小型爆弾などの危険物がないかどうかを確認するため、乗客が身に着けている金属製品を検出。腕時計やベルトなどは、検査の前に専用のトレイに置いて検査官に提出します。

人工関節や心臓ペースメーカーを持っている人は、事前に検査官に伝えましょう。

航空機の貨物検査

航空機に積むことができる物には国際基準があり、貨物は厳格に管理されています。

また、輸送にかかわるスタッフや車両も検査の対象。スタッフは、搭乗ゲートに向かう際に本人確認と金属探知機検査を受け、機内に持ち込むすべての荷物の空港検査を受けます。

車両は、禁止品目の積載を防ぐため、荷物を運ぶトラックやバスもくまなく検査。その他、駐車場に置かれた車両についても、窃盗やテロリストの侵入を防ぐために調べられることがあります。

旅行前の準備

旅行前に持ち物リストを作成し、必要な荷物だけを持って行くと安心。手荷物に入れられる物を確認し、禁止品目ははじめから荷物に入れないようにしましょう。

搭乗前には、パスポートや航空券、ビザなどの必要書類を再確認し、出しやすい状態にしておくと便利です。

また、検査に使われる金属探知機に引っかからないよう、はじめからできるだけ金属の少ない服装を選んでおくとよりスムーズに検査が進みます。

余裕を持った時間を確保する

保安検査前に所要時間を確認し、余裕を持って行動しましょう。特に国際線の場合、出発時刻の3時間前に空港に到着しておくと安心。国内線の場合でも、出発の2時間前には空港に到着しておくと良いでしょう。